【書評】潜入ルポ amazon帝国

潜入ルポ amazon帝国
潜入ルポ amazon帝国

今や生活に深く根付いているネット通販の巨人Amazon。
ITの業界としてはAWSの提供元としても大きな存在である。

GAFAの一角として税金の問題や、宅配業者の悲鳴なんかニュースでも伝えられていて、利用者の我々は重宝しているが、利用される側は苦労してそうだなという印象はぬぐえない。

著者は実際に物流センターで働いたり、関係者にインタビューしたりして、Amazonの問題点を伝えている。
見えてきてるのは、Amazon帝国のベゾスやそのコピー幹部による暴君ぶりだ。

主な内容は以下の通りとなっている。
1.物流センターの問題について
2.宅配の問題について
3.マーケットプレイスの問題について
4.AWSについて
5.租税回避について

1.物流センターの問題について
物流については想像はできたが、かなり過酷な労働環境のようだ。
派遣会社からアルバイトを集めて、追い立てられるように配送物を集めていく。
ストレスをため込むことは想像に難くなく、実際死亡事故も何件も起きているが、Amazonは秘密主義なのでアルバイトにもそういったことは伝えないらしい。
海外でも同じ状況らしく、イギリスのジャーナリストが語っていた「監獄のようだ」という感想に集約されている。
ただし、ドイツでは派遣会社経由ではなく直接雇用だったので、ストライキが起きたらしい。
日本でも職場環境の改善を求める動きができるといいのにと心配してしまう。

2.宅配の問題について
日本でも佐川が撤退したことで有名になった宅配の問題。
Amzonはとにかく量は多いけど、宅配業者の取り分を減らそうと強引に値下げ要求をしてくるので、日通、佐川が手を引いたというのも頷ける。ではヤマトがなぜそれを引き継いだかというと、ヤマトの戦略は当初シェアを拡大することでの効率化を目指していたからだ。
しかしヤマトも取扱量を減らすことを宣言して、今は小さい業者にも参入させている状況。
宅配業ドライバーにとってのネックは時間指定の荷物で、このせいで効率的なルートを通れないことが問題らしい。
自分も最近は時間指定をやめて、コンビニ受け取りにするようにしてるなぁ。

3.マーケットプレイスの問題について
ここは一番自分はなじみがなかったが、出品者の取り分についてもAmazonの強権による搾取があるらしい。
ただ、ここでは日本の公取委が動いてAmazonに方針を変えさえているようなので、よくやったと言いたい。

4.AWSについて
クラウド事業のシェアを圧倒的1位でIT業界にいるAWS。
なんと、Amazonの売り上げの大半を占めるらしく、数少ない公表された数字によると、他部門の赤字をAWSの売り上げで補填している状態とか。
クラウドに目を付けたところについては、頭のいい人なんだろうなって素直に思う。
システム開発でAWSを利用しているところなんて数えきれないほどあるし。

5.租税回避について
とにかくケチなAmazonなので、どの国でもいかに税金を払わないかということに注力してる。
日本での売り上げが約9000億円近くあるのに、アマゾンジャパンの売り上げが約900億円となっているのには理由がある。
商品の売買はあくまでアメリカのAmazonの業務であり、アマゾンジャパンはその業務を委託されているだけという論理なのだ。
つまり900億円は本国からの委託手数料による売り上げということだ。
しかもアメリカでも登記簿上の本社を、売上税(日本での消費税)が無い州に置いているという徹底ぶり。
そこにアメリカのリベラル系議員が追求し、本社機能がある拠点についてはその州に売上税を納税するように法案を通したらしい。
日本でこういった問題を追及した政治家が自民党の三原じゅん子だけだったとか。自称リベラル系議員たちは仕事しているのかな?

他にもせどりやフェイクレビューなど、気になることについて関係者に取材しているので面白い。
これを読むとAmazonへの印象が悪くなるのは確実で、アマゾン側がインタビューに応じないのもそうだろうなと思う。

ただ、Amazonは便利なんだよね。なので使わない選択肢は無いかな。
関わる人の労働環境がもっと良くなるといいなとは思う内容だった。

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